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2006年07月25日 火曜日

ワーキングプア以下のどん底からはい上がる人たち 10:00  ワーキングプア以下のどん底からはい上がる人たち - 劇場管理人のコメント を含むブックマーク はてなブックマーク -  ワーキングプア以下のどん底からはい上がる人たち - 劇場管理人のコメント  ワーキングプア以下のどん底からはい上がる人たち - 劇場管理人のコメント のブックマークコメント


インドの働く子供たちのNHK特集を見終わった。

親もなく、家もなく、働いても働いてもごくわずかなお金しかもらえず路上で極貧生活をする子供たちの話だ。

中には、昔の雇い主にナイフで切り刻まれ、虐待を受けて逃げ出してきた異国の子供もいる。


気になったのが、子供たちが、仕事があるので小学校にすらいけず、読み書きを習うことができないということだ。

これは、本当に絶望的だ。


この状況から抜け出そうにも、読み書きすらできないのでは、対策を立てるために情報収集をしようにも、情報の入手自体がかなり限定されてしまう。だから、ろくな作戦が立てられない。

そして、読み書きを必要とする多くの職業につける可能性を奪われてしまっている。


自分の力ではい上がろうにも、はい上がる手段までが奪われているのだ。

これほど絶望的な状況に置かれたら、もはや手の打ちようがない。

これで貧困の中に転落していったとしても、とても本人の責任だとは言えないだろう。

明らかに、誰かが彼らに手をさしのべてやらなければならない。

政府予算を割り当て、対策を打たなければならない。


。。。と思うのが普通だろう。

しかし、この番組の中で、子供たちは、驚くべき強靱さを見せる。


まず、ほんの10才とか11才の子供たちが、お互いに集まって仲間になり、結束する。


何ヶ月分もの給料を踏み倒そうとする店主の店に、みんなで押しかけて、未払いの給料を払わせるように交渉する。*1


「いつまでも使われる側だから搾取されるのだ」と考え、子供たちだけでチャイの店を出そうと計画する。驚いたことに、人に使われるのではなく、自分の店で自分のために働くことの方がずっとすばらしいという意識を明確に持っている。

幼いながらも、自分自身の人生主人公になろうという、自立意識、独立精神がかいま見える。


そして、その計画を練るために、情報収集をして回る。近所のチャイの店の主人に、店を出すためにいくらぐらいかかるか、ヒアリングに行く。主人は、ヤカンやコップなどの備品類にそれぞれいくらぐらいかかるかなど説明する。


また、店を出す資金を借りるための交渉をNGOの人のところにしにいく。この辺は地代が高いから云々など、現実的な話をいろいろ諭される。


だんだん旗色が悪くなり、仲間たちの間に、不安と絶望の感情が広がっていく。そもそも、店を出すなんて、無理なんじゃないかって。

「それでも、まだあきらめたくはない」って、リーダーがみんなの動揺を抑え、もう少し踏みとどまろうと呼びかける。


そして、みんな苦労して働いたわずかな賃金の中から、毎日少しずつお金を集め、NGOの簡易銀行貯金し、店の開店資金を作っていく。


そして、そのうちの一人は、仕事が終わった夜遅くに、勉強する。勉強して、小学校卒業資格を取りたいのだという。


子供たちは、誰かがなんとかしてくれることなんて、期待しちゃいない様子だった。

守ってくれるものもなく、ろくなものを食べず、ろくなものを着れず、ろくな場所で眠れず、ろくな情報を得られない、八方ふさがりで自殺するしかなさそうなどん底にありながら、それでも、泣き言を言わず、言い訳をせず、現状を打開するために、シビア情報収集し、分析し、組織を作り、ビジョンを構築し、具体的な行動計画を立て、試行錯誤を繰り返しながら、自分の未来を切り開いていく。


あなたが11才のとき、彼らほど真摯に自分の人生と向き合っていましたか?

甘えず、頼らず、言い訳せず、自らの未来を自らの責任で切り開こうとしていましたか?

まさに、こういう子供たちこそ、援助の手はさしのべられるに値するのではないでしょうか?


そういう子供たちにスポットを当てる良質の番組を作るNHKはさすがだと思いました。


というわけで、以下の記事のように安易にNHKを批判するのもどうかと思います。

http://fromdusktildawn.g.hatena.ne.jp/fromdusktildawn/20060724/1153746266

*1:結局、半分しか払ってもらえなかったけど。